会長挨拶

 平素より徳島県耳鼻咽喉科医会の活動にご理解ご協力いただきありがとうございます。

 国内で初めての新型コロナウイルス感染者が報告された2020年1月から4年が経とうとしています。いわゆるコロナ禍による混乱もようやく落ち着きを取り戻しつつある状況ですが、この4年間で医療を取り巻く状況とくに耳鼻咽喉科外来医療は大きく変化してきました。発熱患者のトリアージ、感染防御対策等は今後も恒久的に対応を模索していかなければならないと思われます。これに加え、今後も様々な変化が予想されています。11月7日に開催された全国医会長会議では、今後対応に注意すべき医療情勢が話題になりました。一つは、かかりつけ医の問題です。財務省が推し進めようとする「かかりつけ医制度」になるのか、日医が提唱する「かかりつけ機能」になるのか予断を許さない状況になっているようです。もうひとつは、医療DXです。2024年秋に予定されている健康保険証の廃止は非常に大きな変革となりますが、さらに注目すべきは2030年に標準電子カルテをすべての医療機関への導入を目指すとされていることです。これらの問題に対して我々はどうしたら良いのか、たいへん難しく簡単に答えがでるようなものではありませんが、常にアンテナを張って情報の収集につとめていただきたいと考えています。徳島県耳鼻咽喉科医会も会員の皆様に有用な情報を提供できるように努めていく所存です。

徳島県耳鼻咽喉科医会 会長 石谷保夫

 また、日耳鼻と臨床耳鼻科医会が共同で「アフターコロナ時代における耳鼻咽喉科医療のあり方の提言」をとりまとめ公表する予定です。臨床耳鼻科医会のHPに掲載されますので、ご一読のうえご参考にされますようにお願いいたします。若い世代が希望をもてるような耳鼻咽喉科医療をすすめていくために、すべての耳鼻咽喉科医の思いがひとつになれば未来への道が見えてくると私は信じています。是非ご意見ご要望等をお寄せいただきますようお願いいたします。